恩師の通夜

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きのうは中学校時代の恩師、田上先生のお通夜にいってきました。
ボクは父が私立中学、高校の教員をしていた関係で、中学校からは上板橋の城北中学へ通うことになりました。
その1年生の時の担任の先生だったのが書道が担当の田上先生でした。
埼玉の田舎の小学校出身で、やる気マンマンで入学したボクは、田上先生からたくさんの影響を受けました。
今でも覚えている先生からの最初の言葉があります。
「君たちは、これから思い荷物を積んだ荷車を引きながら、長い長い坂道を登って行かなければならないんだぞ。休みたくなって止まってしまったら、そこには止まってはいられずに後ろに戻ってしまう。だから辛くて休みたくなったときも、ほんの少しでもよいから前へ前へ進んでいかなくてはいけないんだぞ。」
まだ、純粋だったボクにはその言葉が心の奥深くにすーっと入ってきました。
ボクは毎日、コツコツとがんばろう!と決心したのです。
早速、家に帰って、坂道を荷車を引いて登っている姿の絵を描き、机の正面に張って、日々自分に言い聞かせていたことを覚えています。
きっとボクの兄弟は何の絵か、不思議におもったことでしょう。
今思えば、ちょっと滑稽にも思えますが、ホント純粋だったんですね~(笑)

5月下旬には初めての中間試験があったのですが、不覚にもボクは風邪をひいて休まざるを得なくなりました。
せっかく頑張ってきたのに、試験を休むのが悔しかった、、、。
試験を受けないと、完璧に年間の成績が不利になります。
そんなボクに、先生は手紙をくださいました。
まずは体調を完全にし、その悔しさをバネに次を頑張れば良いというようなことが書いてあったようにおもいます。
なによりも、わざわざボクに手紙を書いてくださったことが嬉しく思ったのです。

それぞれの時代に恩師はいますが中学校時代の恩師は、その後のボクの人間形成にかなりの影響を与えているように思います。

ぼくたちの学年は、田上先生とは2年に1回くらいはクラス会でお会いしていましたが、これでもう会えなくなってしまいました。
でも、いくつになってもボクの心はいつも田上先生の言葉に励まされています。
by hosoya_isao | 2011-06-12 22:19 | Comments(0)