いよいよ(やっと、、、)大型木造建築の時代!?

きょうはNHKで、午後3時過ぎには安藤忠雄氏の番組が、そして7時半からはクローズアップ現代で、大型木造建築についての番組があったので、仕事の手を休めてみんなで見ました。

まず初めは四国放送局制作の安藤忠雄氏の「だから建築家はやめられない」という45分番組。
先日、研修旅行で訪ねた、先月直島に開館した「安藤ミュージアム」の企画から工事、そして開館に至るまでの記録と安藤忠雄氏へのインタビュー番組。

ando musium.JPG直島・安藤ミュージアム前にて

実際に美術館をみて感じたのは、そこまでやるのかぁ~ということ。
既存の木造民家の中にダイナミックなコンクリート打放しの壁、屋根で構成された大きな構造体が入っている建物です。
よくよく考えれば当たり前の話なのですが、まず古い民家を解体し、次にコンクリートの構造物を作り、そしてその上に、解体した民家の形を復元したもの。
ですから外観上は古い民家の並ぶ街並みになじんだ、ごくごく普通の民家なのですが、中に入るとコンクリート打放しのすごい構造が展開しています。
放送では紹介されていませんでしたが、小さなトップライトの光だけから採光を得ている斜めに傾いた不思議な円筒形の小さな地下空間もありました。

安藤忠雄氏は現在71歳、まだまだ新しいことに、そして厳しい条件の建物に挑戦し続けていきたいとのこと。
むかしから、いつもたくさんの刺激をいただける尊敬する建築家です。


夜の「クローズアップ現代」の番組では、いま木造で大型建築物が建てらているという話題について。
1950年に施行された建築基準法では防火的観点から大規模な木造建築は建てられないことになっていましたが、50年余り経過して、やっとその一部を見直しされ、大規模な建物を木造で建てられるようになりつつあります。
いま各地ですすんでいる計画や、新しい耐火性能を持った木造工法、技術が紹介されていました。
その中には、これから工事が着工されるS幼稚園の木構造を担当するシェルター社の技術も紹介されていました。
国交省では、日本の林業活性化や温暖化防止、省エネなどの観点から大型木造建築を推進しているそうですが、実際、床面積2000?の木造建築の設計をしてみて感じるのは、まだまだ大型木造建築に対しての法規制は厳しすぎて、設計者としては納得いかない点も多々あります。
役所仕事はゆっくりすぎます。


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by hosoya_isao | 2013-04-18 20:05 | Comments(0)