建て方検査

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きょうの午前中は雨が降っていましたが、構造設計を担当していただいた梅沢建築研究所の梅沢所長、そして担当のIさんにおいでいただき、Hビルの建て方検査をしていただきました。

この建物は延床面積75坪ほどの鉄骨3階建てのオフィスビルです。
小規模なオフィスビルなのですが各所に斬新な構造のディテールを見ることができます。
構造の大きな特徴はすべての鉄骨柱が100ミリ角、もしくは114Φの柱から成り立っていて、ブレースもフラットバー19×125や16×125といった見慣れないサイズのFBをの多用しています。
そしてその柱脚部分ではスタッド付アンカープレートを基礎コンクリートの中にしっかりと打ち込まれる構造となっています。
ほかにもスチールロッドを芯材としたラセン階段、丸鋼から構成されたメイン階段など、構造的な見どころが豊富。
きょうは構造設計をされた梅沢さん自ら、建て方完了の現場を細かく見ていただきました。

構造設計をお願いすると一定の工程に達した時期に、工事現場へおいでいただき、構造検査をしていただくのですが、その建物によって、構造設計者の気持ちの入り方がわかります。
今回のHビルは特に構造的に濃い内容のようで、構造家の梅沢さんの現場巡回の時間もいつもよりかなり長かったようです。
巡回を終え、鉄骨建て方の施工状況も、そして大胆なプランニングの意匠設計もお褒めいただけて、現場担当者もぼくたちも大変光栄でした。

これから、この斬新な構造を生かしながら、より良い建築に仕上げるべく頑張っていきたいと思います。

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午後は毛呂山リフォームの現場へ。
こちらはアルミサッシも取りつき、内装工事の真っ最中でした。

松梁を現しにする2階小屋組みの天井は大板9ミリ構造用合板を使用するのですが、現場からはその扱いと納まりがかなり難しいとのこと。
大工さん、現場担当のMさん、そして設計者が知恵を出し合って、よりよい納まりを検討してきました。
より良い建物にするために、みんなで現場で前向きに考えていくということは、古民家再生工事には不可欠なことです。

この天井工事が終われば先が見えてきます。
無事」竣工目指して、みんなで力を合わせて頑張りましょう!

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斬新な建物を設計することも、古い建物を補強・再生し、新しい息吹を吹き込むことも、どちらもとてもやりがいのある設計の仕事です。
そして、なによりもこのような私たちの設計にたいして、深い理解と信頼をいただけるクライアントに出会えたことに感謝です。
by hosoya_isao | 2013-06-12 20:26 | Comments(0)