現場のLGS教室?


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きょうH ビルの現場へ行ってみたら、面白いものが現場に置いてありました。

LGS(Light Gage Steel)の部材のカットサンプルがベニア板の上に並べられ、そこにそれらの名称が書かれています。
「これはナニ?」と現場監督のSさんに聞いてみると、まったく別の職種から軽天屋さんに転職してきた新人の職人さんがいて、親方がその新人の教育のためにその部材リストを作ったとのことでした。
たしかに、現場ではまず部材の名称を知らなかったら仕事になりません。

これは設計事務所の新人教育にも大変よい教材です。
軽天屋さんの新人教育が終わったら、ぜひ当方に欲しいと伝えてきました。


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そういえば建築の世界ならではの呼び名(業界用語)というのがあります。
思い返せば、ボクが大学を卒業してまず戸惑ったのがその業界用語です。
天端・・・上端
チリ・・・段差
見付け・・・正面の見える部分
見込み・・・部材の奥行き
などなど、はじめて耳にしたときは何のことか全くわかりませんでした。このようなことをあげだしたらきりがありません。
不思議なのは、そのような業界用語が実務の世界では日常的に使われているのに、大学ではほとんど教えていないということ。

業界用語だけではありません。
大学では、実務で役立つことはほとんど教えてもらえていないというのが実情のように思います。
結局、卒業し、現場ではじめて実際に役に立つ建築知識を習得していくというのが実情です。

最近では、大学教育と実務の距離を縮めるためのインターンシップのシステムもかなり普及してきたのですが、まだまだほんの一部の活動のようです。

今年ももうすぐインターンシップの学生がやってきます。
大学では教えてもらえない、ためになることをたくさん吸収していってくれたら嬉しいです。
by hosoya_isao | 2013-07-02 18:28 | Comments(0)