見送りって大事!?

数日前の朝日新聞の読者の欄に「別れ際、見送ることの大切さ」のようなことが書かれていて共感しました。

最近、ガソリンスタンドやクルマのディーラーさんでは販売員が客が見えなくなるまで路肩で頭を下げて見送っている姿をよく見るようになりましたが、そのような見送りをしようというのではありません。
ただ、見送り、別れ際は気持ちよくしたいということ。お互いに、また会いたいなという気持ちになれるのが一番良いということです。

商品の飛び込み営業や宗教の布教活動の訪問者は別として、なんだかの用事で訪れた人に対しては誠意をもって対応し、見送るということが大事のよう。
わざわざ時間を割いて足を運んでくれたことにたいしてまず感謝の気持ちを表すこと。
そして同様に大切なことは見送られた側も感謝の気持ちを表すということのようです。

その記事を読んでふたつのことを思い出しました。
ひとつは昨年夏、ヒッチハイカーを高速道路のサービスエリアで乗せたときのこと。
目的地のサービスエリアにつき、食事をご馳走して別れたとき、そのヒッチハイカーはぼくたちが遠くなって見えなくなるまで直立して見送ってくれていました。
そのとき改めて、乗せてあげて良かったなぁ~、よい出会いだったなぁ~と、とても爽やかな気持ちにさせられていたのです。
見送るって大事なことなのですね。

もうひとつはこれ。
我が事務所は駅から2キロ近くあるので、歩いてくる方は結構大変です。
ですから、帰りはできるかぎりボクが駅までクルマで送っていってあげるようにしています。

駅前はロータリーになっていてロータリの手前で降りてもらいます。
ボクは人を降ろしてからロータリーをぐるっとひとまわりして事務所に戻るのですが、クルマを降りてすぐに駅の方に歩き出していく人と、クルマがロータリーをひとまわりするまで、そこに立ってボクのクルマを見送ってくれる人に分かれます。そんな人はひとまわりして来た車のボクに必ず会釈をしてくれボクも手を挙げて応えます。
その時の気持ちは、あ~送らせてもらって良かったなぁ~と思います。
これはクルマで人を送ることが多い人にしかわからない特有の感覚なのかもしれませんね。

新聞の記事を読み、改めて感じたのは、送る側はもちろんですが、ボクが送られる側になったら、送ってくれた人に感謝の気持ちをちゃんと態度でも示そうとおもったのです。


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きょうは昨春竣工したS幼稚園のY理事長先生から、地域のタウン誌の「ちょっと気になる建物レポート」というコーナーで幼稚園が掲載されたと、その本をお送りいただきました。ありがとうございました。
地域の方々に関心を持って頂ける建物であることを設計者として嬉しく思いました。
by hosoya_isao | 2015-03-04 08:20 | Comments(0)