家相設計は加圧トレーニング?!

建築工事をするにあたり、時々家相にこだわる方がいらっしゃいます。
今回、設計を進めている住宅も、家相を守るというのが基本コンセプトになっている住宅です。
実はボクの母親もその一人で、我が家の建て替えの際は川越のお不動様へ行って方位を見てもらっていました。
家相は元々は中国の風水からきたもので、ある種、宗教感に近い精神的なものなので、
ボクたち設計者は頭から否定はできません。
ですから建築法令や工事予算などと同様に絶対に守らなければならない与条件となってくるのです。
以前、店舗でクラブの設計依頼を受けた中国人国籍のTさんも風水にかなりのこだわりがありました。
彼は店舗設計以前に、その店舗の位置と住んでいる住居の方角から検討に入っていました。

家相は大きくは鬼門、裏鬼門に玄関、トイレ、浴室、火を配置しないというのがあり、
加えて、住まう人の干支の方角にも同様な制約が生じ、家族が4人になると4人の干支の方角に制約が出てくるのです。
今回は4人家族でお住まいなので、全方位360度のうち135度の方位に制約が発生することになります。
それらの方角を逃げて、計画をすることはかなりの難易度が高くなります。

最近、数軒の家相を満たす設計をしてみて改めて感じるのは、家相を満足させる設計は、
スポーツの加圧トレーニングや高地トレーニングに似ているようにおもいます。
通常の設計条件よりも、より厳しい条件で脳に負荷をかけることは、
より柔軟な設計力を身につけるための最強のトレーニングになるようです。
っていうか、前向きにそう考えるようにしています。(笑)


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by hosoya_isao | 2018-11-07 17:16 | Comments(0)